2019年1月18日
本日のデジタルファイナンス・フォーラムの前提として、テクノロジー領域とCFOの役割の拡大について、現状を踏まえながらお話しさせていただく。
デジタルテクノロジーがCFO部門に与える影響
最初に2016年の夏、日本CFO協会会員を主体とする日本企業の財務幹部を対象に行われた「デジタルテクノロジーがCFO部門に与える影響」に関するサーベイ(主催:日本CFO協会、協力:EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング)を振り返ってみたい。「デジタルテクノロジーが大きく影響があると考えられる、もしくはある程度影響がある」と回答した領域別の順位は以下の通りとなっている。
①スピード向上(単体連結決算早期化・リアルタイムレポーティング)(93%)
②業務遂行体制の変化(シェアードサービス化・Center of Excellence)(93%)
③会計数値品質の向上・トレーサビリティ向上(89%)…テクノロジーを活用した会計品質の向上も考えられている
④業務工数、必要人員の大幅な削減(85%)…テクノロジーを活用した効率化が挙げられている
⑤高精度の将来予測によるシミュレーションに基づく意思決定支援の高度化(85%)…これはEPMやCPMと称されている領域である
⑥必要なファイナンス人材やキャリアパスの変化(83%)…「今後、どのようなファイナンス人材がこれから必要になるか、キャリアパスはどう変えていけばいいのか」について、多くの方々がテクノロジーで影響を受けると考えられている
2016年の調査段階で、およそ5割がこれらについて「1~3年先に実現する」と回答しており、今まさにその真っただ中に来ていると感じている。
2019年1月18日