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2017年1月16日 

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企業価値創造経営の本質[第2回]
FCF創出力が企業価値を決める

手島 直樹

小樽商科大学ビジネススクール 准教授

バフェットは事業を3つのタイプに分類する

 前回の記事において企業価値創造のカギとなるのは、売上高成長率、営業利益率、そして追加投資比率という3つの事業バリュードライバーであることを紹介した。今回は、ウォーレン・バフェットがこれらの事業バリュードライバーに基づき事業を3つのタイプに分類し、投資判断を行っていることを紹介したい。その3つとは「真に偉大なる事業」、「良い事業」、そして「悪い事業」である。それぞれについてフリーキャッシュフロー(FCF)の観点から議論するため、まずはFCFについて確認していくことにする。

FCFとは

 FCFとは、営業活動によるキャッシュインフローから投資によるキャッシュアウトフローを差し引いた企業の手元に残るキャッシュであり、具体的には以下のように計算される。

FCF=売上高*営業利益率*(1-実効税率)+減価償却費-設備投資額-運転資金増減額

 前述の3つの事業バリュードライバーがパラメーターとして織り込まれていることがわかるはずだ。売上高成長率が高く、高水準の営業利益率を維持し、追加投資を低水準に抑えることができればFCFは増加し、その結果として企業価値が創造されることになる。結論を先に述べると、バフェットが分類する3つの事業タイプは、いかに効率的にFCFを生み出せるのかが基準となっている。

2017年1月16日

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