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2016年3月15日 

リスクファイナンス

リスク発生可能性の高まりと
リスク連鎖の懸念増大
~『グローバルリスク報告書2016年版より』~

平賀 暁

マーシュブローカージャパン株式会社
代表取締役会長

グローバルリスク報告書2016年版の概要

 世界経済は欧米の先進経済国の堅調さに比べて中国や新興諸国の成長率が低下し、資源国では「イスラム国」のテロ行為をはじめとするポリティカルリスクや商品市況リスクが増大し、政治経済は世界的に不安要素を払拭できていない。IoTがもたらす第4次産業革命は経済成長と同時に新たなリスクを創造している。これらの外的リスクは直接・間接に日本経済に影響を与えることになり、今後も世界情勢をしっかりと見据えて行かなければならない。リスクとリウォードが交錯する中、今年も1月20日~23日にわたってスイスのダボスで世界経済フォーラムの年次総会が開催された。その1週間前にあたる1月14日に、ロンドンにて今年で11回目になる「グローバルリスク報告書2016年版」が発表された。

 今回の報告書の作成にあたって、世界各国の約750名の専門家により、29種類のグローバルリスクの影響および今後10年間のうちで発生する可能性が査定された。グローバルリスクの定義は、少なくとも2大陸以上に影響を与え、3つ以上の産業におよぶ産業間共通の影響力があり、100億米ドル超の経済的損失または1,600名以上の人命損失を伴う社会的影響があるものを指す。29種類のリスクは2015年度のものと変動していない。また、リスクの分類も従来と同様に経済・環境・地政学・社会・テクノロジーの5つの分野から成り立っている。

2016年3月15日

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