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企業価値創造経営の本質[第8回]
WACCとは何か

手島 直樹

小樽商科大学ビジネススクール 准教授

WACCこそファイナンス理論の主役である

 本連載の第5回から第7回にかけて、CAPMにフォーカスを当てながら株主資本コストについて考えてきた。今回はもう一つの資本コストであるWACC(加重平均資本コスト)について考えてみたい。WACCとは、その名前が示す通り、株主資本コストと負債コストを加重平均(時価ベース)したものである。後述するように、負債コストは容易に入手できるものであるため、面倒な株主資本コストの算出さえできればWACCは計算できたも同然と考える方もいるだろう。しかし、この考えは現在の資本構成が最適資本構成である場合に限定される。仮に現在の資本構成が最適でない場合、資金調達や株主還元により資本構成を調整する必要がある。つまり、WACCの算出自体は容易ではあるが、それ以前の問題として資本構成に関する十分な検討が必要となるのだ。昨今、株主還元や社債発行に積極的な企業が増えているが、株主還元や資金調達による資本構成の変化を通じてWACCがどのように変化するのかを考慮する必要がある。なお、株主還元や資本構成に関しては、別途議論することとしたい。

2018年1月15日

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