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M&Aと経営判断の原則

淵邊 善彦

東京大学法科大学院教授・TMI総合法律事務所弁護士

経営判断の原則とは

 取締役は会社に対して善管注意義務を負っているが、多くの裁判例は、取締役の経営判断に係る善管注意義務違反の有無が問題となる場面において、概ね以下の二つの基準において違反の有無を判断している。

①判断の前提となった事実認識に不注意な誤りがないか
②その意思決定の過程に、当該会社の属する業界における通常の経営者を基準として著しく不合理な点がないか

 この法理はアメリカ判例法において発展したBusiness Judgement Ruleに由来するもので、経営判断の原則と呼ばれている。その法的意味合いについては、政策的・予測的な判断を要する一方、一定のリスクを必然的に伴う取締役の経営判断を裁判所が尊重し、上記①②の基準の下、そのような不注意な誤りや著しい不合理がない限り、取締役の経営判断の結果に対し、その法的責任を否定するという考え方を基本としている。この考え方はM&Aにおける取締役の経営判断にも当てはまる。

2017年7月18日

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