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企業価値創造経営の本質[第3回]
ROIC改善による企業価値創造

手島 直樹

小樽商科大学ビジネススクール 准教授

ROIC(投下資本利益率)とは何か

 これまで2回の連載では、売上高成長率、営業利益率、そして追加投資比率という3つの事業ドライバーの改善による企業価値創造について述べてきた。その要点を端的にまとめれば、競争優位性を構築し収益性を改善することによりフリーキャッシュフロー(FCF)を増大させることが、企業価値の創造には不可欠ということである。アップルなど莫大な時価総額を誇る企業を見れば、言うまでもないだろう。しかし、FCFには不便な点もある。それは絶対額であるために、企業間でのベンチマーク分析が困難であることだ。たとえば、トヨタ自動車と富士重工業のFCFを比較すると、富士重の方が営業利益率は高いものの、規模に勝るトヨタのFCFの方が大きくなってしまう。この問題を解決するのが、今回のテーマとなるROICである。

 ROICは税引後営業利益を本業で活用する資産である投下資本で割ったものである。つまり、分子が本業に関連するPL項目、分母が本業に関連するBS項目となる割り算だ。よって、投下資本から効率的に税引後営業利益を生み出すことができれば、ROICは向上することになる。事業ドライバーとの関連で言えば、追加投資比率が低く、売上高成長率と営業利益率が高ければROICは高水準となる。ROICはFCF創出の効率性指標と考えることもできる。

2017年3月15日

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