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ファイナンシャル・マネジメント

日米寄付比較①

堀内 勉

多摩大学大学院 特任教授
青山学院大学大学院 客員教授
特定非営利活動法人アイ・エス・エル(ISL) 理事兼理事長特任補佐

米国における寄付文化と節税対策

 2010年に米国人が慈善事業に寄付した総額は約25.5兆円(対GDP比2.01%)で、国民一人当たりに換算すると約8万円になる。他方、日本の総務省の家計調査によると、同年の寄付総額は約8.8千億円(対GDP比0.18%)、国民一人当たり約7千円であり、米国に比べて格段に少ない。

 米国で寄付文化が根付いている背景には、キリスト教の影響や、貧富の格差の大きさなどがあると言われているが、税制の影響も大きいと考えられる。つまり、米国では慈善事業に寄付した場合、税控除や所得控除を受けられる範囲が日本に比べてかなり広い。

 例えば、2015年12月、Facebook CEOのマーク・ザッカーバーグ氏と妻のプリシラ・チャン氏は、「個人学習、疫病の治療、人々のつながりを広げ、より強いコミュニティの創造」を目的として、"Chan Zuckerberg Initiative"(チャン&ザッカーバーグ・イニシアチブ)を設立する計画を明らかにした。これに従って、今後(期間は言及されていない)、ザッカーバーグ氏が保有するFacebookの株式の99%(時価450億ドル相当)が寄付されることになる。

 これに対しては、称賛の声が広がる一方で、節税目的ではないかとの指摘も聞かれた。つまり、米国では資産家が慈善団体を設立する場合、その裏には税金対策があると言われている。

2016年3月15日

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