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2015年9月15日 

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GLOBAL MANAGEMENT グローバルマネジメント

「孔子の兵法」:ネットワークの外部性の力を使う

後藤 英夫

EYアドバイザリー株式会社
ストラテジック・オフィサー

 ストック型キャッシュフローを長期的に生み出すビジネスモデルへの転換は、今日の各社マネジメントの共通課題である。今回は、桁違いのパフォーマンスを安定的にもたらすビジネスモデル設計上のポイントの一つとして「ネットワークの外部性」の力の活用方法をご紹介したい。結果的に活用チャンスを放置してしまっている、もったいない会社が少なくないからである。

ネットワークの外部性とは?

 マイクロソフトのアプリであるオフィス(エクセル、パワーポイント等)を、ユーザーはなぜ買うのか?他者との業務連携においてこれらを共通アプリとして使うことで業務効率が格段に向上するからである。つまり、マイクロソフトのオフィスがもたらす価値には、ユーザー単体利用の価値に加えて、ユーザー間のファイル交換からもたらされる価値が存在するのである。後者の価値こそがマイクロソフトをPCのOS市場において世界シェア90%超(2013年)のポジションに押し上げた理由である。この価値を経済学および経営学では「ネットワークの外部性」と呼ぶ(図1)。マイクロソフトと同様に、ネットワークルーター・スイッチの市場で世界シェアNO.1のポジションを占めるシスコシステムズも、シスコ製品ユーザーに対して、ネットワークシステムのTOBEモデルと構築ノウハウの標準を提供することで、ユーザー間の連携業務効率改善という、ネットワークの外部性の効果を提供するというビジネスモデルを採用している。ITの世界では、この力を使うことは常識と言っても過言ではないだろう。

2015年9月15日

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