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2014年12月15日 

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エッセンシャルズ

グローバル企業にならう
財務経理部門の変革の方向性

秦 久朗

プライスウォーターハウスクーパース株式会社
パートナー

財務経理部門に求められる“先読み”力

 PwCが2013年に行ったグローバルでのベンチマーク調査*によると、財務経理部門の社員の時間の使い方として、自社のビジネスの“先読み”、つまり洞察を行うための分析と提言にかけた時間の割合が2009年の調査時点と比して、40%も伸びている。世界のトップクラスの企業では、財務経理部門に求める役割として、ビジネスの成長や収益向上への直接貢献に比重を移すようになってきているという興味深い調査結果が得られた。これは財務経理部門が、間接部門としての“支援機能"から、企業全体としてより収益性を高めるようなビジネスモデルの変革をリードするよう変貌が求められていることを示唆している。しかしながら、当然この変貌には多大な努力が必要で、同じ調査の示すところでも社員の時間の実に3分の2はいまだレポートの作成とそのための数字集めに費やされている。さらに、調査対象である財務経理部門の社員の80%が、売上高の伸びや利益の将来予測の正確性が最も大切だと答えているにも関わらず、自社の予測精度が信頼できると回答した社員は、45%にとどまっている。

2014年12月15日

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