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企業価値創造経営の本質[第11回]
資本構成を考える(Part2:MM理論)

手島 直樹

小樽商科大学ビジネススクール 准教授

資本構成に影響する3つの要素

 前回の連載では、資本構成の方針を明確にする必要性について述べた。そこで、今回から数回の連載にわたり、資本構成の理論について考えていく。資本構成はファイナンス理論においてカギとなる分野の一つであるが、これまでの研究においては主に3つの要素にフォーカスが当てられてきた。

 まずは、税金、具体的には負債の節税効果である。この効果により、経済的に同一の企業であっても、全額資本の企業よりも負債を活用する企業の方が価値は高くなると考えられる。そこで、最適な負債水準の決定に焦点を当てるのがトレードオフ理論である。

 次が情報の非対称性である。経営者は、投資家と比較して自社に関してより多くの情報を保有する。そこで、経営者は資本構成の決定に情報の優位性を活かすことになるが、その決定自体が投資家に対するシグナルとなりうる。たとえば、資金調達に際し株式ではなく社債を発行する場合、経営者は株価が割安だと判断していると想定される。このように情報の非対称性に注目するのが、ペッキング・オーダー理論である。

2018年7月13日

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